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2012年2月

2012年2月29日 (水)

天体写真撮影用赤道儀の製作(5)制御用PIC

前回にひきつづき、モータ制御の部分です。

ステッピングモータドライバーキットに付属していたPIC16C56を差し替えてPIC16F88でプログラムを組み、回転数の制御とLCDディスプレイへの表示を行えるようしたのが、制御装置No.1号機です。

その構成は、下図のとおりです。

F88

16字×2行のLCDディスプレイを組み込み、発振器もクリスタルの20MHzに置き換えました。

これはこれで、それなりに制御できるのですが、1つのPIC16F88で、回転制御のためのパルスをTimer0の割り込みで行いながら、LCDへの書き込み、操作のためのスイッチ制御等大忙しで、いま一つ安定性がありませんし、上図でもわかるようにIOポートの数もギリギリで拡張性もなく、ほとんど実働せず短命に終わりました(もう現物もすでに廃棄処分で写真はありません)。

そこで、PIC16F88×2で、操作表示部分とドライブ部分を分担したものも作成(制御装置No.2号?)しましたが、これでも不満で、もうちょっとスマートかつ拡張性のあるものはできないかと、秋葉原を物色していたところ見つけたのが、

Dscn0015

です。

三洋電気製 ステッピングモータドライバー STK672-050、これ1つでユニポーラ型ステッピングモータをいろんなモード(マイクロステップを含む)で回せて、値段も千石電子で1300円ほどで手に入れました。

これを使い、ついでにPIC側もピン数の多いPIC16F886を操作/表示用、駆動パルス発生をPIC16F88にすることで、制御装置の本番システムの出来上がりです。

その構成図をのせておきます。

F88f886

つぎは、これらを基盤に組み付けるのです。ハンダ付けが下手くそな私にとっては難題なんですが、その私なりの解決方法は、次回で


2012年2月28日 (火)

閑話休題

今日は、赤道儀の製作している環境について少し。

私は、現在仕事は東京、自宅は福岡、つまり単身赴任中です。

赤道儀の製作にとっては、一長一短な環境です。

週末にはあの秋葉原を徘徊し、電子部品などを直接調達でき、非常に便利です。福岡では天神に1軒だけ電子部品を扱う店が昔からありますが、やはり秋葉原とは比較になりません。

部品調達では、東京に住んでいることは好都合なのですが、赤道儀の製作本体は自宅での作業です。1カ月に1回程度の帰省時にしかできません。

また撮影となるとこれがさらに大変で、月1の帰省時月明かりがあるかないか、天気がよいかその巡り合わせは大変です。特に福岡は、冬は天気が悪い(日本海側です)、春は黄砂で視程がよくない。開発のための試験撮影が出来ないのが最大の悩みです。

ですから、本当は、現在の赤道儀(0号機といいますか)から、次号機へ移行したいのですが、その前に、まだまだテストしたいことが残っていて、なかなか進まないのが現状です。

また、帰省したときには庭仕事(猫のひたいですが)、木工、ヤマチャン(柴犬オス6歳)との交遊(?)、奥様のご要望、ホームセンターへの徘徊等、休む暇もない忙しさですし(??)。

まだまだ、次号機へはすすめそうにはありません。

2012年2月27日 (月)

天体写真撮影用赤道儀の製作(4)モータ編

さて、前回で行き詰まったあと、いろいろ試行錯誤があったのですが、これは割愛して、結局次の開発環境を揃え、PICマイコンの道へ入ることにしました。

  1. 開発環境 MPLAB IDE ver.8.76
  2. コンパイラ  HI-TECH ANSI C Compiler Ver.9.82
  3. ライター 秋月電子通商製 AKI-PICプログラマー Ver.4

これは1、2が無償ソフト、3がUSBケーブルを含め、6,800円で揃えれること、Cなら何とかなることが決めてです。

無償のCコンパイラはサイズ等の制限はないんですが、コンパイルするごとに

The HI-TECH C PRO compiler output for this code could be XXX words smaller.

のメッセージがでること(つまり有償版ならコードの最適化により、XXX小さくなりますよ!! と言うことです。これがまた、1/2ぐらいになるんですが、ここは無償で我慢です。私の目的からも、メモリーサイズからも(まだ使用率が50%を超えたことがないんです)無用の長物です。

これが、ライター 秋月電子通商製 AKI-PICプログラマー Ver.4です。完成品ですからハンダ付けはいりません。

Dscn0010

また、回路を試験するため、ブレッドボードも手に入れました(ハンダ付けが苦手なんです)。
Dscn0012

これで、モータードライブ制御用PICマイコンの開発環境は出来上がりです。

さて,これで、ドライバーのPICを自作に差し替え、液晶ディスプレイを使い回転数を表示する構想です。

PICマイコンですが、これがまた難物で、参考書やインターネットでの解説にある型番がないか、高い。明らかに機能は上のもので安いのがあるが参考書がない。などです。

こうなったら、もうしかたありません。ターゲットをPIC16F88にしました。

決め手は、安い(200円)、ドライバーキットと互換の18PIN構成、メモリーが4Kワードと大きいこと(Cコンパイラーではプログラムサイズが大きくなりそう・・・プログラムはうまくない)です。

ただ、この型番は、参考書などでの記述が少ないので、英語版のデータシートと首っ引きでの開発です。

このあとは、ひたすらプログラム開発です。20年ぶりのプログラムつくり、おもしろくなってしまい一時期目的を忘れて凝りまくってしまいました。

制御装置については、次回で

2012年2月26日 (日)

天体写真撮影用自作赤道儀の製作(3)モーター編

自作赤道儀で、モータードライブを目指す以上、モーターがなければなんともなりません。

インターネットで検索してみると、ステッピングモータがよく使われており、正確に回転をコントロールできることがわかりましたが、このステッピングモータ,意外に高く、またこれを動かすためのドライバーがモータ以上に高いことが分かり、どうしたものかと思案の日々でした。

ところが、「秋月電子通商」のWEBページで、「ステッピングモータドライバーキット」(1,200円)、ステッピングモータ(250円)を見つけ、このドライバーキットが回転数を調整できることを確認し、これだ!!と思い、早速購入、何十年ぶりにハンダ鏝を握り、組み立て回して見ました。

意外にも簡単に回すことができ、また、回転数も可変抵抗で変更できる、トルクもモータの大きさの割りには減速機のおかげか意外大きく、これでモータドライブ部分は、はや完成と一人で喜んでいました。

Sgp20332
ステッピングモータ  コパル製 SPG20-332 1/24減速ギア付 12V駆動

Pic
秋月電子通商製 ステッピングモータドライバーキット(PIC16C56で制御)改造後の写真で、キットには付いていても実装していない部品もあります。

ところが、よろこびも束の間、赤道儀のモーターとしては決定的に機能が不足することがわかってしまったのです。

  1. 速度の変更はRC発振(抵抗とコンデンサの組み合わせ)で、周波数を調整する可変抵抗では、微妙な調整ができず、また、再現性にも疑問がある。
  2. 回転数を調整するためには、回転数を表示がなければ調整のしようがない。

1.速度調整について

多回転ボリュームというものがあり、微妙な調整ができることを知り、早速14回転のものを購入、試してみましたが、微妙?、いま一つしっくりきません。また、いろいろ調べてみるとRC発振そのものが精度にかけることも判明。

2.回転数の表示について

ロータリエンコーダのように、フォトインタラプタを使用することを考えましたが、回転数が10~20rpm程度を図るためには、測定用の円盤に切るスリットを数多くしないと調整のための即時性がないことが判明、円盤に数多く正確にスリットを切る方法がおもいつかないのでボツです。

さて、困りました。モータは簡単に回ってくれたのですが、先が見えません。

WEBや本屋で調べる日々が始まりました。

そこで行き着いたのが、やはりPICマイコンで制御する部分を自作するしかないと言う結論でした。

でも、PICマイコンは、アセンブラが主流で、その昔勉強したことはありますが、実用にたるプログラムをかける自信がもてません。

手本があればと、いろいろあたってみましたが、どれも帯に短したすきに長しで、停滞してしまいました。

つづく

天体写真撮影用赤道儀の製作(2)

さて、製作する構成は、下図のようなものを考えました。

Photo


タンジェントスクリュー式の標準的な構成です。

ここでもう少し、タンジェントスクリュー式を選択した理由について説明します。

最近ではポータブル赤道儀のとしてコンパクトに仕上がることからウォームホイールを使用したものが多く見られ、自作でも工作に自信がある方は、この方式を採用されいています。

しかし、ウォームホイールの採用は、次の理由からできませんでした。

  1. ウォームホイールは、高精度製品か径が大きなものを用意しないと回転精度が上がらないこと。
  2. ウォームホイールとギアの組み付けは高い精度が必要であること(それなりの工作機械や技術が必要)。
  3. 以上から精度がそこそこに仕上がるか、非常に高価になるかのいずれか。

これに対して、タンジェントスクリュー式は、上の構成図のアーム長を長くとれば、工作精度や回転精度をカバーできる可能性があります。

ですから、今回の目標である、お金をあまりかけず、限界に挑戦することからタンジェントスクリュー式を選択したものです。

とりあえず、前に紹介した自作機で撮影した写真(現状の状況を表したものになりますか?)を載せておきます。

Orionresize

写真データ

Nikon D5000 28mmF5.6(35mm換算44mm) 2min×4の合成(yimg)

M42_resize

写真データ
Nikon D5000 135mmF5.6(35mm換算200mm) 2min×4の合成画像処理(by yimg)

ちなみに、F値を開放にしていないのは、自宅でのテスト撮影で、光害が激しく追尾精度を確認するための露出時間を長くするためです。

300mmでも挑戦しましたが、装置全体が耐えられませんでした。

つづく

2012年2月25日 (土)

天体写真撮影用赤道儀の製作(1)

学生時代には、天文に興味を持ち、天体写真も撮影していましたが、その当時(昭和40年代)は、フィルム感度が国産白黒でASA200、コダックでASA400が流通している程度で、自家現像による増感現像が必須の時代でした(そう言えば、X線間接撮影用フィルムASA400程度も使ったことがありましたっけ)。

その後は、長く天体写真から離れ、デジタルカメラで星を撮ることは考えてもみませんでした(コンデジにはバルブもなかった)。

ところが、2000年頃から何台も買い換えてきたコンデジから、一昨年(2010年)冬、デジタル一眼を購入、風景、園芸などを撮っていたところ、インターネットで天体写真を見つけ、デジタル一眼で天体写真が撮られ、それがフィルムカメラより容易に撮影できることを知りました。

そうすると、持って生まれた興味心と昔とった杵柄で、俄然やる気が出てきてしまった次第です。

インターネットで調べてみるとポータブル赤道儀の記事も多く、昔やったときとは比較にならないように、機材の調達がしやすいとこも分かり、早速自分で自作ことで検討を始めました。

むかし天体写真に熱中した時代に、天体写真の撮影の本質はおおむね理解しているつもりでしたので、質の高い天体写真を撮るためには、

   1) 質の高い機材=精度が高い機材には絶対にかなわない

   2) 質の高い機材は異常に高価

ことは間違いありません。

そこで、私は、自作にあたって、

   1) 製作過程を楽しむ

   2) 自分の力(工作技術や工夫)でどこまでできるかに挑戦

   3) 高価な機材は使わない(身の回りで調達できるものを使う)

ことを基本にすることにしました。

これらを基本にすると、赤道儀の構造は、必然的にタンジェントスクリュー式になると判断し、これをベースにしました。

タンジェントスクリュー式の利点

・アーム長を長くとればネジの要求精度はあまり高くならない。

・可動範囲を限定すればタンジェントスクリュー式の欠点である誤差は実用範囲内におさえることは可能。

・部品構成が安く上がる。

ことです。

赤道儀の自作の第一歩は、回転軸をどうするか

インターネットで公開されているタンジェントスクリュー式の場合、ほとんどがボルトで締めつけた擦動式がほとんどで、どうも私の目的にはあいそうにはありません。

かといって、ベアリングを使用すると工作の面で私の能力を越えてしまいそうで、まよっていました。

こうした中で、もう一つの趣味である木工のためのホームセンター通いで、良いものを見つけてしまいました。

それが、「ターンテーブル」用の部品です。

これは、板と板の間に挟んで、板(テーブル)を回転させるもので、その中でも16cm角のものは、ガタもなくスムースに回転します(小さいものもありましたが、ガタが大きく目的にあいません)。

この部品が大きく重いため、この部品を使うことを決めた時点でポータブルではなくなっしまいましたが、私の中では、これでうまくいくという自信ができました。

組み付けた状態の写真を載せておきます(バラすと再組み立てが大変なのですみません)。

Photo_2


ボールがいっぱいはいったラジアルベアリング(?)で、本当にガタなく回転はスムースですし、鉄板も厚く、たわみの心配もなさそうで、価格も1600円程度でした。

長くなりましたので、つづきはまた

初めに

ブログを始めます。

そのきっかけは、園芸、木工、天体写真など自分の趣味を深めていく上で、インターネットでの情報収集が大きな助けになりました。

そこで、今度はいくらかでもみなさんにお役に立てる情報を発信できればと思いたったからです。

それほどの情報は提供できませんが、何かの折りに参考にしていただければと思っています。

手始めは、昨年夏からはまっている天体写真撮影用のモータードライブ赤道儀(決してポータブルとはいいません)の自作です。

とりあえず現在形の写真を載せておきます。

Photo


この制作記を連載で紹介することで、ブログの書き方になれていきたいと思っています。