« 2013年12月 | メイン | 2014年2月 »

2014年1月

2014年1月25日 (土)

ナノトラッカーの精度を検証

今日は、ナノトラッカーの続きです。


ナノトラッカーの精度について検証してみました。
以下の結果は、あくまで私の個体での結果ですので、念のため。


検証は、D600 135mmを用い、露出15secで、インターバルを5秒取り、20秒に1枚で取った297枚を、DeepSkyStackerで最大値、位置合わせなしで合成しました。

これを、ピクセルリサイズで拡大したものが下の写真です。

Nano_error_2

これを見ると、約3.5周期のピリオディクエラーが発生しています。

ナノトラッカーのウォームホイールは歯数50ですから、1436分/日÷50 = 28.72分/ウォームギア1回転、297枚×20秒÷60 = 99分の撮影は、99分÷28.72分/回 = 3.45回と合致しています。


ピリオディックエラーの幅は、33ピクセルで、D600で135mmのレンズを使った場合、角度9秒/ピクセルですので、33ピクセル × 9秒/ピクセル = 297秒となります。


非常に大きな値ですが、このエラー量でどのくらいの露出時間が許容されるか計算してみると。


この297秒角が、1周期28.72分の1/2の時間で動く訳ですから、297秒角÷(28.72÷2×60) = 0.34秒角/秒の誤差となります。

これで、D600+135mmで1.5ピクセル以内に納めるとした場合、9秒角/ピクセル×1.5ピクセル =13.5秒角を許容することになります。

よって、許容露出時間は13.5秒角÷0.34秒角/秒 = 40秒となります。まあ、30秒の露出であれば、そこそこの写真が取れるのではと思われます。

ところで、極軸の誤差によって生じる追尾エラーは、角度2度の誤差が生じた場合、0.33秒角/秒の誤差が発生しますので、ちょうど、ピリオディックエラーと同程度になります。

ナノトラッカー + ポーラメータの簡易極軸合わせでは、2度以内に納めるのはなかなかだと思いますので、そういう面では、それなりの精度であるとはいえます。

こうして見ると、ちょうどバランスが取れているとも言えなくもありません。


この、写真を見て比較的スムースなカーブなんで、モータドライバを自作しなおして補正できるのでは・・・、と思ったりもしているのですが、補正ができたとしても、極軸合わせのの問題も残りますし、今の簡易さの方がいいのかもしれません。

続きを読む »

2014年1月21日 (火)

タイマーレリーズの作成(続き)

リモートタイマーの詳細についてです。
リモートコードによるシャッター動作は、MC-DC2リモートコードを使用するニコンのカメラ(D600、D7000、D5000、D3000)では、リモートコードの3線の内の共通線に他の2線を順に短絡させることで、シャッター動作を行うことができるようになっています。

20140121_23851
純正のMC-DC2には、若干の部品が付いていたような気がするのですが、今は手元にないため確認できません。
今回手に入れた互換品は、写真のように全く電子部品等はなく、金属板3枚のみの簡単なものです。
ボタンを押すと一番上の金属板が、2枚目に接触し、シャッターの半押し状態となります(AE/AFの動作等)。さらに押し込むと3枚目にも接触し、シャッターが切れると言うものです。

これで動作するわけですから、リモートタイマーの方も、保護回路等は考慮せず、リードリレーによる開閉のみとしました。
今回作成した回路について、その実装図による回路を掲げます。

Photo

回路自体は単純で、LCDディスプレイモジュール関係、動作指示用スイッチ3個、リモートコード動作用リードリレー2個で出来上がっています。


動作させるプログラムでは、com - No.1、com - No.2の順で短絡し、その後、この逆の順番でオフにすることでシャッター動作を行ってしますが、No.1、No.2のオン・オフは同時でも可です。

シャッターの1押しに相当するオン-オフ間では、待ち時間が必要で、待ち時間なくオン-オフにすると、カメラは認識してくれません。

プロクラム上では250msecの待ち時間を入れて動作させています(必要な最小待ち時間は詰めていませんので不明)。

com線とNo.1,2線との関係は、これだと思っていたのですが、試しにテスタで電圧を計ってみると、No.1線が+2.7vで、comとNo.2は0v(フロート?)です。

これだと、No.1を共通線にして、これにcomとNo.2を接続するパターンが正解ではないかと思いますが、とりあえずは、上記で動いていますので良しとします。


さて、天体写真の撮影動作では、1枚毎の撮影間隔は露出ディレイモードを動作させるために必要な時間でしかないわけですから、ミラーアップ撮影を基本とすることに変更しました。

プログラムの動作検証中に、ふと、気づいたことは、普通のタイマーリモコンでは、バルブ動作でのミラーアップ撮影ができませんが、このリモートタイマーでは、下図ような動作で実現できるということです。

Photo_3

これで、露出ディレイモードを設定するためにメニュー画面を開けて操作する必要がなくなったし、D5000が露出ディレイモードの設定が1秒しかないことも解決、と、よろこんだのも束の間、天体写真の主力機であるD5000には、ミラーアップ撮影の機能がないことを思い出しました。


残念ですが、ミラーアップ撮影(D600、D7100用)と露出ディレイモード撮影(D5000用)による2モードを用意することで、幕引きです。


それにしても、フィルム時代の一眼レフでは、廉価版の機種でも当たり前にできたミラーアップ撮影が、D5000のような入門機では省略されているのは、どうにも歯がゆいかぎりです(最新のD5300でもミラーアップ撮影機能はないみたいです)。

前にも書きましたが、どうにもD3000、D5000のシリーズは、天体写真用としては使いにくい機種です。

続きを読む »

2014年1月19日 (日)

ナノトラッカー用傾斜架台の製作

今は、寒さですっかり出無精になってしまい、撮影も小休止状態です。

年末年始の休みにナノトラッカー用に傾斜架台を作成してみました。

Photo_3

20140119_23849_5

20140118_23846_5

ナノトラッカーを三脚にセットすると、右の写真のように重量配分がアンバランスになって前のめりになります。

これを解消するための傾斜架台が市販されていますが、構造は単純なので、自作してみました。

材料は10mmと5mm厚のアルミ板で、これは赤道儀の自作で使った材料の端材で、実質製作材料費はかからずに出来ています。

丈夫に出来上がっていますが、重いのが難点ですか・・・・。

一応M4のボルト留めにしていますので、分解・組立可能ではあります。

傾斜は56度とし、関東と九州での使用を考慮しました。

三脚にセットした状態では、そこそこバランスのとれた状態ではないかと思っています。

ただ、出番がいつになるのやら....。

続きを読む »

2014年1月18日 (土)

タイマーレリーズの作成

天体写真撮影の長時間撮影用にタイマーレリーズとして、エツミタイマーリモートスイッチN3ニコン用を使っていますが、天体写真撮影用としては、操作が煩雑であること、バッテリー切れの心配があることから、私の撮影スタイルに特化したタイマーレリーズを自作してみました。

本当はPICマイコン等をつかって、全体を作ってもよかったのですが、赤道儀の自作で調達したArduinoマイコンが余っていましたので、これを利用することにし、Arduino風に言えば、タイマーシールドなる回路を自作することとしました。

チョット大きくなりますが、USB接続で簡単にプログラムの変更ができるのが味噌です。

20140118_23834

20140118_23840_380mm×80mm×40mmで出来上がりました。

カメラとの接続は、MC-DC2の端子が部品としては、手に入らないので、互換品(700円)を調達し、その端子とケーブルのみを利用しています。

MC-DC2ケーブルレリーズでのカメラ制御は、極めて単純で、3線の内の2線を短絡させると、シャッターの半押し状態になり、この状態で3線目を短絡させるとシャッターが切れるというものです。

左の写真の場合、黄色線に白線を短絡させ、その後赤線を短絡させます。

そこで、自作した回路では、小型のリレーを2個用意し、順に短絡させるものとしています。

リレーを動作させるためには、マイコンの端子が流せる電流量が少ないため、トランジスタ等で増幅させるのが一般的みたいですが、10mAで動作するリードリレーを調達し、直接駆動しています。

動作は極めて単純で、2枚目の写真が撮影中の表示ですが、2行目は、露出時間(撮影毎にカウントダウン表示)で、30秒間隔での設定、次の2桁は撮影間隔(秒)(撮影間でカウントダウン表示)、次の2桁は撮影枚数で、「00」は無限繰り返しとしています。最後の桁は、撮影した枚数を表示しています。

天体写真撮影に特化すれば、これで十分だと思いますし、設定も極めて簡単に出来ます。

また、よく使う設定をEEPROMに書き込む機能を持たせており、起動時にその値を読み込むことにしました。

電源は12Vですので、私の赤道儀と同様12Vバッテリーを共用することで、電池切れの心配もなくなります。

こんなところで、使ってみて、使い勝手が悪ければ、すぐに変更可能ですから、使用しながら最適化していきたいと思っています。

露出時間を変えながら撮影するモードの追加も考えていますが、望遠鏡を使った直焦点撮影をするようになったら考えてみます。

続きを読む »

2014年1月13日 (月)

2014年の撮り始め

今年の年始は、休みが長かったことの他、福岡の天気は、ここ数年では考えられないくらいいい天気が続き、元旦早々から、撮影ができました。PM2.5の影響か、冬にしては透明度がイマイチでしたが。

自作の天体写真撮影用赤道儀の開発は、追尾精度に満足していないものの、短時間であれば、300mmまでの望遠レンズでの撮影もできるようになりましたので、ほぼ一段落とし、撮影を楽しみたいと思っています。

3_d50002014010224f56160060sec51p2撮影データ D5000 Ai Nikkor 24mm F5.6 ISO1600 60sec×51枚

一枚目は、冬の定番、冬の大三角形です。D5000は、フィルターを交換しているのですが、バーナードループは写っていません。光害のない暗い夜空でないと無理なんでしょう。

2014_01_02d5000_180mmf56_90sec_7p撮影データ D5000 Ai Nikkor 180mm F5.6 ISO1600 90sec×7枚

これは、私の大のお気に入りのレンズ、180mmでの初天体写真なんですが、星の写真でも収差が少なく、なかなかいい感じです。200mmF4よりこちらがよさそうです。

次は、流星群の撮影以外では使っていなかったD600での本格的な初天体写真です。M31を撮ってみました。

M31_2014_01_02d600_300mm_f562撮影データ D600 Ai Nikkor 300mm F5.6 ISO3200 30sec×45枚 トリミング有り

新旧、DXとFXの差があり、当然といえばそれまでですが、D5000と比較すればISO3200でも荒れは少ないのではと思っています。

最後に、

M3736_d50001805690sec17shot撮影データ D5000 Ai Nikkor 180mm F5.6 ISO1600 90sec×17枚

ぎょしゃ座のM36、37を撮ってみました。

自作の天体写真撮影用赤道儀の開発が一段落したので、メシエ天体の総取りを目標にしたいと思っての撮影です。

なかなか撮影時間が取れませんが、どの程度達成できるか、ぼちぼちとやります。

続きを読む »