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2015年5月

2015年5月31日 (日)

オートガイダーの導入

SP赤道儀の中古を手に入れた勢いで、とうとうオートガイダにまで手を出してしまいました。 天体写真撮影用赤道儀の自作をはじめたときに自ら設定した基本方針、

1.製作過程を楽しむ。

2.自分の力(工作技術や工夫)でどこまでできるかに挑戦

3.高価な機材は使わない(身の回りで調達できるものを使う)。

をねじ曲げた感がありまが、今後の改造等を自力で楽しむのだと自己弁護しています。

今まで、タンジェントスクリュー式(寸切りボルト→台形ねじ)→ウォームホイル式、モータコントローラも2種類と様々な方法を試してきましたが、最も悩ましかったのは、機械的安定度(=再現性)が決定的に不足していることで、結局これの解決方法を試行錯誤してきたとも言えます。

今回中古のビクセンSP赤道儀を手に入れて動かした感想は、あまりに衝撃的でした。

1万円そこそこで手に入れた中古品の精度が従来、私が持っていた感じとは大きくことなっていたことです。

このビクセンSP赤道儀、価格的にも、取り扱いやすさ(分解・改造)からも、私の遊びのベースマシンとして重宝するのではないかと思います。

と言うことで、自作赤道儀はこの辺で終わりにし、以降はSP赤道儀で遊ぶことにします。

さて、今回手に入れたオートガイダは、QHY5L-IIMと言うオートガイド用CCDカメラとガイドスコープφ60mm f=240mmのセットで、天文ハウスTOMITAで43,500円也でした。

20150531_1456

20150531_1447オートガイダに手を出した理由の一つとして、オートガイダ用CCDカメラは、赤道儀制御用信号をリレー出力で直接赤道儀のコントローラに出力でき(ON CAMERAと言うのだそうです)、自作のコントローラへの接続が簡単そうであること、PHD Guidingと言うフリーソフトが使えること、安くなってきたことが挙げられます。

またまた、赤道儀用コントローラを新しく作成することにしました。

当然2軸制御したいので、2つのモータを制御しなければなりません。今回のコントローラの構成図です。

Spt要点は、

1.  L6470ステッピングモータドライバとバイポーラ型ステッピングモータを2組

2.  赤経側は、L6470のステッピングモードでの駆動とし、ステップ用パルスはクリスタルオシレータ+PIC12F683で発生させる。

3.  赤緯側は、L6470のRUNモードでの駆動とする。

4.  2つL6470は並列接続し、CSピン(チップセレクトピン)で区別して制御する。

5.  結露防止ヒータ、カメラのシャッター制御機能は付ける。

6.  せっかく2軸制御するので、なんらかの天体導入補助機能を盛り込む

としました。

オートガイダ入力用端子やスイッチ入力など、ATMega328のピン数では足りなくなりましたので、LCD表示をI2C通信で切り離し、LCD表示専用にPIC16F88を使っています。

これらの選択は、自作赤道儀の製作過程での勉強で手慣れていて、今までに開発したプログラムが使えること、必要な部品の大半が、今までに買った手持ちがあることです。

出来上がったコントローラです。 新たにパターンを起こして作成しました。 はて、最初から何代目なのでしょうか。

(1) タンジェントスクリュー式用

初 代・・・ユニポーラステッピングモータドライバ(STK672-050) + PIC16F886

2代目・・・バイポーラステッピングモータドライバ(L6470) + Arduino uno

(2) ウォームホイル式用

3代目・・・バイポーラステッピングモータドライバ(L6470) + ATMega328

ですから4代目になるんでしょうか。でも、間でナノトラッカー用コントローラを作っているので5代目なんです・・・。

一応5号機としておきます。

20150531_1461内部です。無理せず、大きなケースを使用しましたので、内部的には余裕を持って配線できています。

20150531_1466コントローラの前面です。

20150531_1467端子面です。

2015年5月10日 (日)

SP赤道儀の中古を買ってしまった

自作赤道儀3号機の完成も中途半端な状態で、ひょんなことからネットオークションでVixen SP赤道儀(正確にはSuper Halley SR-1000と言う反射望遠鏡のセット)を手に入れてしまいました。

20150428_0736取得価格は、送料等込みで13,500円でした。

期待はしていませんでしたが、ほぼ、セットは揃っており、極軸望遠鏡もついていたのはラッキーでした。

早速、ネットからの情報を手引きに、オーバーホールです。

全体として、分解・組み立ては非常にやりやすく、スムースに進みました。

ウォームホイルは、手動での使用のためか、組付けられた部分のみが使用されており、全周のほとんどは、新品状態です。

唯一極軸を組み付けた傾斜調整部の歯形がなめられていました。

20150430_0753多分、中途半端な締めつけ状態で、角度調整をしたためだと思いますが、実用上は問題なさそうです。

グリスを落とし、パーツクリーナで清掃後、モリブデングリスを使って、組み立てました。

ネットで仕入れた情報を基に、次の改造を施しています。

  • 極軸角度調整用ねじを追加、既存の調整ねじとではさみつけるように、台座にメネジを切り、M6のボルトを付けました。

20150430_0748

  • 赤経軸の締め付けリングの留めねじを1本から3本へ追加し、締め付けリングが傾かないように固定した。
  • 極軸望遠鏡の接眼部のねじにシールテープを巻き付け、ガタを抑えた。これは、私の老眼がひどく、視度調整をすると、ガタつくため。

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  • 赤緯軸の部分に機材搭載用プレートを追加、赤緯用モータ台座取り付けに備えました。

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  • 赤経用モータ台座取り付け金具、今まで使用していたステッピングモータを使用すべく、取り付け金具を作成しました。金具は、本来の取り付け部の凹部に入れて、裏からボルト2本で固定しています。

20150430_0759

  • 赤経用モータの取り付け。使用しているバイポーラ型ステッピングモータは、そこそこトルクがあるので、ダイレクト接続としました。

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以上で、とりあえず、赤経側モータを動作させて、精度を検証してみました。

001D5000 + Ai Nikkor ED 300mm F4.5 + TC-203

2倍テレコンバータを使用し、600mmで撮影した結果です。

±10秒角という結果です。

普及型とは言え、モータドライブを行うことも考慮された赤道儀です。機械部品のウォームホイルを使用して自作したものとは雲泥の差です。

しかも、このSP赤道儀、ベアリングは一切使用しておらず、アルミダイキャストの組み合わせと平軸受だけで実現しているのには、感心させられます。

ついでながら、10cm反射望遠鏡も、メッキの劣化は当然あるのかもしれませんが、目視で確認できる傷、クモリはなく、望遠鏡としても使えるものでした。

製造後30年以上経過しているにも関わらず、驚きです。

今後は、これを使ってオートガイドも挑戦しようかと思っています。