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2016年10月

2016年10月 8日 (土)

私的反射望遠鏡の光軸調整方法・・・手順編

さて、前回書いた器具類を使っての光軸調整方法です。

まずは前提条件、BKP150の情報が少ないので、想像と瞑想が入り混じった条件です(なんとも心もとない)。

  • 斜鏡スパイダーには、オフセットを付いていない(鏡筒への取付穴は、鏡筒軸をとおる十字の位置)。
  • 斜鏡は、その保持具(ただの金属製の棒)に2.5mm程度(斜鏡長軸上の長さ3.5mm)のオフセットを付けて取り付けてある。  

斜鏡を横からみると、結構オフセットしてあるみたいに見えるのですが、じゃ正確にどれだけかは分かりません。  
そこで、取り敢えずオフセット量は2~3mmと推測し、その中間の2.5mmを目安としました(なんともいいかげん)。
として、以後の調整作業を進めています。

(1) 斜鏡スパイダーの位置調整

斜鏡中心設定用プレートを筒先にセットし、斜鏡スパイダーの張り具合を調整し、筒中央になるよう調整します。

このとき,スパイダー隠しの直交具合も確認して、調整しておきます。

20160925_0387※以前は物差し(金尺)などを使っていましたが、この方法が断然簡単に正確に合わせられると思います。

(2) 斜鏡の回転、中心の調整(ここの部分が私の調整法のミソです)

斜鏡ターゲットを斜鏡に被せ、接眼部にカメラをセットします。    

20160925_0390カメラはPCと接続し、digiCamControlでライブビュー状態とします。    
これだと、接眼部をのぞきながらの調整と比べ、調整中の斜鏡が格段に見やすくなります。    
斜鏡ターゲットの同心円をPCのライブビュー画面で観察し、上下左右方向が同心円となるよう斜鏡を回転/調整します。    
併せて、カメラ中心と斜鏡ターゲットのオフセット位置を合わせます。     digiCamControlの格子表示機能をオンにし、これを参考に合わせます。    
カメラの画面の方向を鏡筒軸を合わせておき、画面の十字線と斜鏡ターゲットの十字線が合うように斜鏡を調整しすると、ほぼ光軸が合った状態になるので、以降の調整は微調整のみとなります。

0001_01※カメラの取付は、カメラの重量で、接眼部あるいはカメラ鏡筒がタレないよう、上方向へ取付ます。   
※斜鏡位置が正しい位置にあれば、斜鏡ターゲットの縦線は、斜鏡が回転しても角度は変化しないはずですので、これを基準にカメラの角度を振って画面の十字線を合わせることにします。
この時点で、中心位置と、斜鏡の上下左右が同心円となるよう調整できれば、斜鏡の調整はほぼ完了です。

(3) 斜鏡の調整    
接眼部をレーザーコリメータへ替えて、斜鏡ターゲットのオフセット位置に照射されていることを確認します。    

20160925_0392筒先から覗くと、主鏡に映った斜鏡が見えますので、これで確認できます。     カメラセンターとレーザーコリメータのセンターが一致していれば、斜鏡ターゲットの小穴に照射されるはずです。    
こればかりは合っているとは限りませんので、うまくいかない場合は、斜鏡ターゲットを外し、レーザーが主鏡のセンターマークへ照射されるよう斜鏡の最終調整をします。    
このとき、斜鏡の回転方向が極力ずれないように注意します。

(4) 主鏡の調整    
レーザーコリメータへの戻り位置を見ながら主鏡の傾きをレーザーコリメータのセンターへ戻るよう調整します。

20160925_0394

(5) 必要に応じて(2)~(4)を繰り返し、調整を詰めます
この詰めの部分で妥協をすると、結果的に甘い光軸調整となってしまいます。

(6) 確認    
接眼部をコリメーションアイピースへ替えて、光軸調整結果を確認、必要に応じて微調整します。

20160925_0395この方法を使いだしてからは、漫然とレーザーコリメータなどで調整していたときに比べれば、格段に手早く、正確になったと自己満足しています。

また、調整ねじの先端を尖らした効果もあって調整中の動きは格段に動きがスムースになったように思います。

光軸調整はほぼうまくいったと思われる接眼部に(2)の方法で取り付けたカメラで撮った画像です。

Dsc_0417_01うまく行ったと自己満足していたのですが、自宅から単身赴任先へ帰り着いて、よくよく画像を観察すると、新たな不都合点を発見(^^;;;。

まずは、視野を横切っているスパイダーとスパイダー隠し、重なってしません。

スパイダー隠しをなんとかしなければなりません。

いっそのこと取り払ってみるのも手かもしれません。

それと視野の隅に一方向だけ、取付ねじ(と思われる)が見えている。

これは、光軸と筒軸が一致していないのではないかと疑っています。

この原因は、またまた色々と考えられそうで、深い沼にはまってしまいそうです。

斜鏡が筒中心軸上にあるべき位置(オフセットがなければ斜鏡中心が相当)とセットした位置の誤差、接眼部のスケアリング等々・・・・・・。

またまた、帰省時に機材確認・調整項目が増えてしまいました。

2016年10月 7日 (金)

私的反射望遠鏡の光軸調整方法・・・用具編

BKP150の光軸調整について試行錯誤した結果、好結果が出たと自己満足している私なりの方法です。

BKP150を手に入れて以来、ちょこちょことと改造しながら光軸調整もやってきた結果、ニュートン式反射望遠鏡の光軸調整は、斜鏡の調整が重要で、その中でも斜鏡の回転方向の調整が肝であると思い至りました。

斜鏡の傾きや主鏡の傾きは、レーザーコリメータ等で合わせれますが、基本となる斜鏡の調整、特に回転方向については、「ドローチューブの円を基準にして、斜鏡が円形となるよう」といった漠然とした見え方で調整するのが一般的で曖昧さが残りますし、普通の説明書のやり方では、斜鏡と主鏡が同時に見えていますので、非常に分かりにくいです。

それに加えて、斜鏡の回転方向が狂っていると、スパイダーの光条割れの原因ともなるみたいで、とにかく、斜鏡の回転方向を含め、いかに正確に斜鏡の位置を調整できるかに焦点をおいて工夫してみました。

そこで、私的光軸調整方法では、なるべく道具を使い、調整に曖昧さがでないことを心がけることにしました。 まずは使用する器具類についてです。

(1) 斜鏡中心設定用プレート

20160925_0386右がこのプレートです。

斜鏡が鏡筒の中心にくるようセットするためのプレートです。
透明プラスチックシートを鏡筒にぴったりはまるよう、円形カッターでくり抜き、十字線を書いています。

(2) 斜鏡ターゲット

20160815_0276同心だ円と十字を印刷して、斜鏡にぴったり被せれるようにしたもの。

カメラでこの同心円を見ながら、上下左右が同じようになるよう調整できるようになっています。
斜鏡のオフセット位置に小穴をあけて、レーザー光が通るようにしています。
主鏡からの反射像を避け、斜鏡そのものを見やすくする目的もあります。

(3) カメラ接続装置

20160815_027848mmカメラアダプタ +  48mm/52mmステップダウンリング + 35mmレンズ + D5000    
フィルター径が52mmで、20~30cmの近接撮影が可能なレンズ、廉価ズーム系は鏡筒にあそびがあり、光軸がずれるので不可。
手持ちのレンズでこの条件を満たすのが、AF Nikkor 35mm F2.0D。
これで、接眼部センター位置を固定するとともに、パソコン画面でライブビューを見ながら調整することができるようになります。

パソコン画面をみながら調整するので、調整ネジの出し入れなどが両手でできるのも利点です。   

(4) レーザーコリメータ

20160925_0391

左がレーザーコリメータ、右がコリメーションアイピースです。

普通の安物バージョンです。

(5) コリメーションアイピース    

これも安物ものですが、ロングバージョンです。

また、調整用の3本の押しねじは、手で回せるよう付属のイモネジをキャップボルトに付け替えていますが、市販のねじの先端はいびつですので、当りにむらがあり調整中の動きがスムースでない他、ちょっとした衝撃でもずれてしまいそうでしたので先端をヤスリで削り、尖らせました。

20160925_0389

ただ単に削ると、とがった先端がねじの中心からずれて、回転中に当りがずれてしまうことが心配でしたので、どうしたら中心を尖らせれるか考えた結果、電動ドリルのチャックではさみ、ドリルを回転させながらヤスリを当てて削ることで、ねじのセンターが尖るできました。

以上を使って、私流の光軸調整です。

2016年10月 3日 (月)

インターネット関連費用の節約

9月の帰省では天体写真は全く撮れず、画像処理の練習も一段落で、することがなくなり、11月初旬の帰省が待ち遠しい限りです。

ここ数日インターネット関連の費用について見直しをしていました。
と言うのも、会社の都合で11月に今の単身赴任で生活している会社寮を引っ越すことになったからです。

<現在の環境>

固定回線・・・・フレッツ光ネクスト(OCN)
モバイル・・・・OCNモバイルONE(+IP電話 スマートフォン)

この固定回線をどうするかが検討の主題です。

引っ越し先にそのまま移転するのも候補ですが、移転工事費が発生する可能性があること、通信料が高いことから、他の安い手段へ乗換えたいと思い立ちました。

検討の条件としては、
・約1年後には退職し、自宅での生活になるので、以降は不要となり、2年契約縛り等は違約金がかかる。
・インターネットの通信量は、モバイルを含めて少ない(動画はほとんどなし、ゲームは皆無)。

固定回線の移設かWiMAX等への乗り換えで検討していたのですが、固定回線の移設はもともとの基本料金が高い、WiMAX等は通信料が2,800~3,500円と安くはなるが、2年縛りがほとんどで解約金が14,000円必要であり、解約金を月割りで比較すると固定回線の移設とほとんど変わりないことになります。

スマートフォンのOCNモバイルONEのテザリングで凌ごうかとも考えたのですが、ドコモスマートフォンとOCNモバイルONEではテザリングが出来ないとのことです。

そこで見つけたのが、現在スマートフォンで使っているOCNモバイルONEの通信容量シェアオプションです。

これは、本契約の通信容量内で複数の通信端末(SIM)を使えると言うもので、約500円/枚/月(税込み)の費用で済みます。 これで試算すると、
基本通信料・・・・1,050円/月
050plus・・・・・・・・ 300円/月
データSIM・・・・・・ 450円/月
-----------------------------
計・・・・・・・・・・・・1,800円/月(税込み 1,944円)

これにモバイルルータ15,000円程度 + 追加SIM料金1,944円の購入代金を1年で償却すると考えても 1,950円 + 1,412円 = 3,362円/月で済ますことができますし、契約手数料、解約違約金、年契約縛りはありません。

ちなみに現在の料金は、
固定回線・・・・・・・・・・・4,863円/月(税込み)
OCNモバイルONE・・・・・888円/月(税込み フレッツ光割り適用)
------------------------------
計・・・・・・・・・・・・・・・・・5,751円/月
で、5,751 - 3,362円 = 2,389円/月の節約ができそうです。

問題は、110MB/日の容量制限で、スマートフォン + 固定回線分の通信をまかなえるかですが、スマートフォン側での使用実績は平均30MB/日で容量の大半を翌日繰り越している状況ですので、大丈夫そうです。

次は、モバイルルータ探しです。 NECのSIMロックフリーの本格的なものから中華製の安い商品まで、バラエティ豊富ですが、なかなか私の目的にぴったりのものは見つかりませんでした。

そろそろ、中華製の安い商品にしようかとあきらめかけていたところに見つけたのが「ピクセラ PIX-MT100」と言う商品です。

SIMロックフリーで、LTE対応(3Gは非対応)、パソコンのUSBに差して使うタイプです。

14,298円(by Amazon)と中華製に比べ、ちょっと高めですがピクセラと言うメーカは、キャプチャーボードで2世代10年以上つきあっていますし、パソコンに差しても、モバイルバッテリーやACアダプターに差しても使えるなど、私の目的にぴったりだったので、これに決めました。

Dscn0031

ノートバソコンに差した図、結構でかい。

商品到着後、スマートフォンで使っているSIMを入れて使ってみたのですが、ちょっと大きく差したままでの収納は不可と言う以外、通信速度を含め満足出来そうです。

但し、電源が5V1.2Aを要求していますので、Wifiを使うとパソコンのUSB2.0では不安定になるかもしれません。

スマートフォンの時買った大容量バッテリー(置くだけ充電対応 出力最大5V 1.5A)が、ほとんど使う機会なく、眠っていますので出番となるかもしれません。

Dscn0033大容量バッテリーに差した図、これで通常のバッテリー付きモバイルルータの出来上がりですo(^_-)O。

2016年10月 1日 (土)

SP赤道儀の2軸モータドライブ完成!!!

9月の連休を利用した帰省は天気が悪かったので、もっぱら機材の方に力を入れました。

前にも書きましたが、SP赤道儀は1軸化して、ポータブル赤道儀の代わりとして使おうと目論んだのですが、実際に使ってみると、その中途半端さから2軸モータドライブにWebカメラでのオートガイドへ変更することにしました。

今までに何回も作り直していますので、材料はほぼ手持ちで充当できてしまいました(減速歯車だけは新規調達です)。

今回は、手持ちモータがSM-42BYG011と言う、GPD赤道儀で使用しているモータと同じバイポーラ型ステッピングモータで、400step/回 → 200step/回とステップ数が半分、トルクも0.44N・m→0.23N・mと約半分ですので、1/2の減速ギアをかませて駆動することにしました。

モータ軸とウォームギア軸の距離35mm程度、モータ軸径5mm、ウォームギア軸径6mmとの制約から、この手の部品を通販で手に入れている「オリジナルマインド」のラインナップから選択すると、モジュール0.8、歯数60と30の組合せのほぼ択一になってしまいました。

Photo_2

これで、モータ軸をウォームギア軸と平行に配置する、純正品と同じような形で取り付けています。

ギア比 1/2というのが肝で、400step機と200step機のモータに同じ周波数のパルスを送れば、当然200step機の方が2倍の速度で回転しますので200step機のモータに1/2の減速ギアを組み合わせれば、ウォームギアの回転数は400step機と一緒になり、小さくなった回転トルクもカバー出来るとの目算です。

H002全景です。

H003赤経側の取付状況です。

H004赤緯側の取付状況です(本来の取付位置に付けています)

H005赤緯側の取付状況

また、回転方向も同一にしていますので、コントローラはSP/GPDともフル互換となりました、と言いたいところですが、モータ定格が12V(200step機)と5V(400step機)と違いますので、本体コントローラ側は互換性がありません(内部プログラムのL6470の設定値を変えるだけですが)。

でも、手元操作ボックスは完全互換です(のはずだったのでずが・・・・・・)。

本体コントローラは、最初に作った2軸制御用の5号機の流用です。 5号機の操作ボタンと表示用キャラクターディスプレイを取っ払い、手元操作ボックスとのI2C通信用の信号線、SDAとSCLを取り出して、5PINDIN端子を取付、ATMega328のプログラムをGPD用からPIN定義を若干変更したものに載せ替えて完了です。

躯体のアルミケースも手持ちで手頃なのがありましたので、それを使いました(どれだけ余分な部品を買っていたことか)。

H001

本体コントローラ(左)と手元操作ボックス(右)です。

さて、これで実際に動かしてみることができるようになったのですが、ここで、今やお定まりとなった「トホホ」の巻きです。

電源コードとSP赤道儀に、今回作った本体コントローラにI2C通信用コード(GDP用)とGPD赤道儀用の手元操作ボックスを繋ぎ、電源ON、手元操作ボックスに表示が出てきません。

また、電源の極性間違いかと思い、I2C通信の+12VとGNDをよくよく確認するのですが・・・・・。

どうも、電源と通信の端子が逆みたいです。それで、思い出しました。

GDP赤道儀の本体コントローラを作る際、本体コントローラと手元操作ボックスのDIN端子への配線を逆にハンダ付けしてしまい、付け直すのも面倒と、後から作ったケーブルの結線をクロスさせて合わせていたのです。

I2C通信用ケーブルを今回作ったストレート配線のものに繋ぎ替えてみると、当然のごとく無事動きました。

結局、この勘違いでGDP赤道儀用の手元操作ボックスのArduino nano(手持ちがあったので即交換)がお亡くなりになっただけの被害ですみましたが、これが遠征先で発覚していたらと思うと、早速GDP赤道儀用本体コントローラのDIN端子を付替です。

さて、後はモータカバー、最低でもギア部分には埃が付かないようカバーは必要なのですが、単純な箱型ではないので、あらためてじっくり考えながら作成します。

これで、オートガイド、導入補助機能ともGPD赤道儀と同じように使えるようになりました。
ただし、導入時(最高速度)でのステッピングモータの回転速度は、80r.p.mになっていますので、トルク不足が懸念されます。 60r.p.m程度まで落とした方が無難かもしれません。


<<オートガイド時の修正速度について>>

GPD赤道儀コントローラのオートガイド時の修正速度は、恒星駆動の0.5倍速として不都合はなかったのですが、今回50mmレンズでのオートガイドでは考慮する必要があると考えました。
PHD2のキャリブレーションを正常に終わらせるためには、25ピクセル動かす必要があります。
50mmレンズ+Webカメラでは、16秒角/ピクセルになるため、25ピクセルの移動量は400秒角となります。

この400秒をキャリブレーションステップ12(=移動コマンド送出回数)で移動させるとすると、400÷12 = 33.3秒角/回となります。
7.5秒角/秒の移動速度でこの角度を移動させるためには、1回のコマンド時間(=キャリブレーションステップ)は33.3÷7.5 = 4.4秒 = 4400msとなり大きすぎます。

何度か試してみて、この1回のコマンド時間がカメラ露出時間より長いとキャリブレーションがうまくいかない見たいですので、Webカメラで使っている露出時間2秒より短くなるよう調整することが必要と考えました。

まずは、キャリブレーションステップを18回(標準の1.5倍)にしても、400秒角÷18回÷7.5秒角/秒 = 3000msで、OUTです。

そこで、修正速度を私のシステムが取りうる最大値13秒角/秒にすると、400秒角÷18回÷13秒角/秒 = 1700msとなりますので、これで行こうと思います。
これは、実地検証で妥当性を確かめることになります。

今回2軸に戻した際に赤緯体を取り付ける4本のボルトの内、1本が見当たりません。

このボルト、インチネジのキャップボルトですので、近所のホームセンターなどでは手に入りません。

家宅捜索が必要ですがどうなることやら・・・・。

SP/GPD赤道儀とも取付ねじがキャップボルトのインチネジのものがあり、紛失には気をつけていたのですが。