04 自作赤道義 Feed

2013年7月 9日 (火)

プリント基盤の作成

赤道儀の駆動系をL6470+arduinoマイコンボード+バイポーラ型ステッピングモーターへ変更することで、arduinoマイコンボードとL6470及びLCD、スイッチ類を接続するための基盤を作成することにしました。

たいした配線ではないので、ユニバーサル基盤とハンダ付けでもよかったのですが、もともとハンダ付けが苦手ですので、この際とおもって、プリント基盤で作成することにしました。

そこで入手したのが、サンハヤトPK-10感光基盤製作入門キットです。

以下は、その製作記です。

1) サンハヤトPK-10感光基盤製作キットの内容

・インクジェットプリンター用フィルムA6 2枚

・穴あきクイックポジ感光基板NZh93K(紙フェノール 1.6t×72mm×95mm) 1枚

 
・現像剤(DP-10) 

・EGクランプ 

・エッチング剤入りポリ袋

・現像液廃液処理用ポリ袋

 
・エッチング液廃液処理剤(A剤、B剤)

と、プリント基盤を作成するための用品が一式揃って、2,000円弱で、千石電子で入手しました。

 

2) 配線図の製作

配線図は、「pcbe」というフリーソフトで作成しました。

マイコンやIC等を実装しないので、それほどややこしくなく、また、配線は無理をせず、ジャンパー箇所が増えても気にしない方針で、さっさと仕上げています。

3) 版下の印刷

キットのインクジェットプリンター用フィルムにEP4004で印刷、特に問題なく、黒々とくっきり、はっきり印刷できました。

20130616_15950これが、印刷した版下です。

黒ベタの部分も、真っ黒で光はほとんど通さず、いい感じにできあがりました。

配線の数の少なさをみれば、わざわざプリント基盤にする必要は、ほとんどありませんが・・・・・。

よく、チェックしたつもりだったのですが、こんな少ない配線でも2箇所ほど間違いがありました(大事には至りませんでしたが)。

 

 

 

 

 

2) 焼付け、現像、エッチング

付属のEGクランプ、ただの透明シートを2枚張り合わせたもので、中央が浮きそうで、心もとなかったのですが、一応これを使い、説明書には蛍光灯で、約10分の露光と書いてあったのを、小さめの蛍光灯スタンドを使ったので、10cm程度離し、倍の20分(根拠なし)露光して、現像したことろ、見事に失敗。

20130616_15952

露光時間が長かったことに加え、フィルムの中央部がやはり感光面から浮いており、基盤の中央部は、あっと言う間に、銅板の地がでてしまいました。

そこで、もう一度、感光基盤と現像液だけ買い直し、今度は、買い置きの基盤よりー一回り大きく、5mm厚アクリル板でがっしりと挟み、蛍光灯から10cm離し、10分露出で、やりなおしました。

現像→エッチングは順調で、説明書どおり、とくに問題なく、できあがりました。

ごらんのとおり、大成功です。

やはり、露光時間もですが、版下フィルムを密着させることが、第一のポイントです。

これならば、まだまだ、細い配線もできそうです。

今度は、PICマイコン用の基盤にも挑戦してみたいと思っています。

 

 

 

出来上がりは、下の写真のとおり、なんとも間抜けな基盤ですが、これで、LCD、L6470ともフラットケーブルで接続できるようになりました。

20130709_17006

実装している部品は、LCDのコントラストとバックライト用の可変抵抗と電子ブザーのみです。

電源はarduinoマイコンボード側に12Vで提供すれば、5V電源を供給してくれますので、今回の回路では、電源回路を省略できています。

 

 

 

 

 

 

 

arduinoマイコンボードとは、長ピンを使い、2階建てのようにして、接続しています。

20130709_17014_2
これで、新しい駆動系のコントローラは、できあがりました。

盆休みの撮影に向けて、赤道儀への組み込みを行う予定です。

2013年7月 3日 (水)

天体写真撮影用赤道儀の自作 -その後4-

さて、今日はL6470と言うステッピングモータドライバについてです。

前回でも書いたように、赤道儀の駆動系にしていた、ステッピングモータドライバー STK672-050とユニポーラ型ステッピングモータの組み合わせでの回転が振動が大きく、ドライバーICの外付け回路の出来が悪そうな感じなのですが、原因がつかめない中で、新しいドライバーICと、これをキット化した製品を見つけました。

それが、これです。

20130616_15956これは、ストロベリー・リナックスが販売しているもので、千石電子で入手しました。

ちなみに、千石電子には、このストロベリー・リナックスの製品を置いたコーナがあり、バイポーラ型ステッピングモーターや色々なキット類が購入できます。

このキットに付属する説明書は、概要のみしか記載されていないため、ドライバーICのメーカーであるSTマイクロエレクトロニクス社のdatasheet(英語版のみ)は必須です。

このキットは、コネクタと接続ピンをハンダ付けするだけですので、ほぼ完成品と言えます。

これで、ドライバーICの外付け回路を自作する必要がなく、安心です。

ところが、これを制御するには、SPI通信で行うことになっているのですが、今まで使っていたPIC16F886では、どうしてもうまくいきません。

Webで検索しても、簡単だと書いてあるのですが、全く通信ができません。また、PIC16F886の動作というか、LCDキャラクターディスプレイの動作も不安定で、テストも遅々として進みませんでした。

そこで、見つけたのが、arduinoマイコンボードです。

20130616_15954このマイコン、C仕様の言語で開発できる他、LCDの表示やSPI通信が標準で用意されています。

それこそ、とっても簡単です(・・・そうに思えました)。

書き込み装置もいりません。USBで接続するだけで、書き込みができますし、USB経由の電源で動きます。

電子回路に弱い私にとっては強い見方です。

早速、L6470とSPI通信を試みましたが、簡単なはずが、なかなかでした。

まずは、結線。

SPI通信では、データ出力(SDO)とデータ入力(SDI)の関係、当然SDO-SDI、SDI-SDOと結線するものだと思い込み、これで結線して通信するのですが、うんともすんともいいません。

よくよく、説明書をみるとSDO-SDO、SDI-SDIと結線すると書いてあるではないですか。

説明書を良く読まなければなりません(汗)。

結線を変えて試してみても、まだ、うまくいきません。

Webで検索すると、クロックの極性とデータの読み込みタイミングを合わせる必要があり、4つのモードがあることがわかりました。

タイミングチャートを見て合わせているはずですが、うまくいきません。

こうなると、もう得意の力技です。4つのモードをすべて試みたところ、arduinoマイコンボードのモード3で通信が可能でした、ここまでで、1週間もかかってしまいました。

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※これは、私の早とちり。

正しくは、ArduinoのSPIリファレンスの読み違いで、SPIのリファレンスでは、MOSI(=Master Out Slave In )、MSIO(=Master In Slave Out )とせっかく正確に書いてあるのを勘違いしただけでした。

このとおりに接続すると、当然問題なく通信できました。

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後は、PICマイコンで作ったプログラムを移植するだけです。

このL6470は1/128ステップのマイクロステップで動作可能ですので、今までと比較するとびっくりするくらいスムースに回転します。

でも、電圧や設定項目も多く、これらをキチンと設定しないと、うまく回ってくれません。

特に、ADCINの電圧をバリオームで1.5Vに調整するよう書いてあるのですが、これが出ている端子がなく、これはL6470の5番ピンですので、基盤上でのテストポイントを目を皿のようにして探し出し、調整するとうまく回ってくれました。

確実に回るために必要な設定は、私が使っているモータ(SM-42BYG011)の場合、

モータ停止中の電圧設定・・・0xFF(0x29)

モータ定速回転時の電圧設定・・・0xFF(0x29)

モータ加速中の電圧設定・・・0xFF(0x29)

モータ減速中の電圧設定・・・0xFF(0x29)

()内は、デフォルト値

ADCINの電圧1.5V

以上が必須みたいです。

これで、極めてスムースな回転をする駆動系を手に入れたのですが、私の用途には、このL6470は、ちょっとした欠点がありました。

タンジェントスクリューのエラーを補正するために、回転数を細かいステップで調整する必要があるのですが、L6470の速度調整最小ステップは、

0.015step/secです(このステップはマイクロステップではない)。

よって、200step/回転のモータでは、0.0045p.r.mのステップでの調整となります。

この調整では、1秒程度の誤差が発生しそうです。

もう一つは、回転数をモニターできる、出力がないことです。

STK672-050には、ステップ信号ごとにモニター出力があったので、この周期をカウントすることで回転数を計測できたのですが、L6470には、この手の信号出力がありませんので、回転数をモニターする手段がありません。

外部クロックにより駆動するモードも考えたのですが、arduinoマイコンボードのtone()を使ったパルス発生は、1桁目の増減まで反映できていません。テスターの周波数測定とPICマイコンでのカンウターを使った測定でも、同様の結果が出ましたので、多分間違いないとおもいます。

これらの問題は、実際に星を追尾して、調整していきたいと思っています。

なんとか、赤道儀に載せる段階までになったところです。

この過程で、PICマイコンの知識も深まって、LCDディスプレイの動作の不安定の原因もわかったのですが、これはまた、別の機会に書きます。

2013年6月 9日 (日)

天体写真撮影用赤道儀の自作 -その後3-

赤道儀の自作、なかなか進捗しないのですが、5月に帰った時に、135mmでテスト撮影したところ、1回のストローク(1時間)、3分露出で18枚撮影し、内12枚がほぼ使えるものが撮影できました。

これを、4枚を加算平均したもの3枚を加算合成してみました。

2013_05_19_001

そこそこ、撮れているのではと思っています。テスト撮影で視野を調整しなかったため、干潟星雲や三裂星雲が画角をはずれて残念なのですが、赤い星雲もそこそこ出ています。

現状では、300mmはむりですが、135mmなら実用になりそうです。

さて、このあと、ステッピングモーターの振動に疑問を持ち、超スローで回してみると、1/16のマイクロステップで動作しているはずが、マイクロステップの16ステップの内、大半が動作しておらず、回転が不規則であることが振動の原因だと判明しました。

多分、外付け回路の不都合だと思っているのですが、悲しいかな電子回路についての基本的知識が欠けている為、解決法がわかりません。

ネットで解決法を探していると、L6470と言うステッピングモータのドライバーICがあることを知り、かつ、これを使ったドライバーキットがあることを知りました。

ストロベリー・リナックスが発売元で、L6470に必要な外付け回路が組み込まれていますので、私でも扱えそうでした。

ところが、このL6470の制御は、SPI通信を利用し、この通信手順はPICマイコンも機能があるのですが、これがなかなか手強く、結局PICマイコンでのSPI通信が実現できませんでした。

ネット上では、簡単だと書いてあるんですが、どうしてもうまくいきません。

さらに、ネット上で調べると、Arduinoなるマイコンに行き当たりました。

このArduino、SPI通信はもとより、LDCディスプレイなどが、Cのライブラリで提供されており、なかなかの優れ者です。

いま、現在は、テストベットでほぼプロクラムの作成と動作が確認できたところですが、1/128のマイクロステップで、非常にスムースに回ります。

なんとか、夏のシーズンまでには実働させたいところです。

2013年5月11日 (土)

天体写真撮影用赤道儀の製作 -その後 2-

D600の購入以来、そして自作赤道儀の行き詰まりで、遅々として進んでいなかった調整作業ですが、この連休は10日の休みが取れたこと、寒かったですが天候がよかったことから、若干の進展がありました。

まずは、追尾精度の写真です。

20130505

D5000+300mmで、極軸を2度ほど東へずらした撮影結果(12分×5枚の合成)です。

Pio3002
以前の状態です(拡大率が違うのはご容赦)

ごらんのように開始時と終了時にふらつきが多いですが中央部分ではひいき目に見れば±1ピクセル(=±4秒)程度まで、追い込めました。

この調整で行ったことは、

  1. スクリュー軸受けを8mm径のベアリングに変更(偏芯の抑制)
  2. ギア比を1/6の単段に変更(機構の単純化による回転精度向上)
  3. バネによる若干のテンションの導入(回転の安定化)
  4. スリット部へのプレート追加(スリット部の直線性の確保)
  5. スクリューフレームの補強

です。

20130505_13871

20130505_13868

ただ、この調整でも、安定性が悪く、撮影毎(1回1時間の撮影後に巻き戻しをする都度)に精度のふらつきが多くなってしまいます。

テンションの掛け方も、現状は引き側になっており、押し側での方がよいのではないかと思案中です。

なんとか、先が見えてきた感じで、これならば200mm程度はいけるのではないかと思っています。

2012年10月13日 (土)

天体写真撮影用赤道儀の製作 -その後-

9月の帰省は天気が悪く(台風)、全く試写ができませんでした。

10月7日夜も透明度が悪く、雲も流れる状況でしたが、前回の結果を踏まえて、ギア比の変更、モータ電流制限の緩和を行って試写をしました。

20121008_819
撮影データ Nikon D5000 300mm F4.5 120sec

が、結果はごらんのとおり、前回よりやや改善(10pic→7pic)したものの、全く不満な状況が続いています。

打つ手がなくなってきています。

こんどは、まだ三脚の積載荷重に余力がありますから、ウエイトをかけて、一方向からの荷重が安定的にかかるようにしてみたいと思っています。

2012年8月21日 (火)

天体写真撮影用赤道儀の製作 - 総括にならず

先日も書きましたが、今年の盆休みは天候に恵まれず、自作赤道儀の試写もなかなか行えず、後半の1日のみとなりました。

さて、ほぼ完成したとおもっており、回転精度を確認するため、極軸セット後、約2度程度東へずらしとった写真が下です。

Pio300

300mmで15分露出で撮影したものをピクセルリサイズで拡大したものです。

ごらんのように15分間で10周期、幅約10ピクセル=37秒という結果です。

想定外でがっかりです。

原因について考慮中ですが、15分間で10周期ということは、タンジェントスクリュー1回転毎に規則的に現れる誤差と考えられます。

※私が使用しているスクリューねじは、1.5mm/回転ですので、1.5分で1回転するものです。

現在想定している原因としては、

  • タンジェントスクリューの組み立て誤差により、回転角度によって若干の渋さがある。
  • ステッピングモータのトルクが足りず、上記の渋さで回転ムラが生じている。

ことではないかと考えています。

ステッピングモータのトルクが足りないことにいつては、4r.p.m程度の低速回転では振動が大きいため電流を大幅に制限していました。これがトルク不足になっているのではないかと思います。

これを確認するため、前回省いた中間ギアを加え、全体ギア比を1/18に戻し、12r.p.mまで回転をあげる(電流値を制限しなくても回転はスムース)ことにしたいと思います。

まだまだ、完成-総括までにはほど遠そうです。

2012年7月20日 (金)

天体写真撮影用赤道儀の製作-総括(1)

天体写真撮影用赤道儀の自作を始めて、やく1年が立ちました。
現在は、試作機を経て改良した本番機の組立も終わり、試写・調整を詰める段階です。
先週の帰省時にある程度詰めたかったのですが、福岡地方は梅雨末期の集中豪雨で、全く試写ができる空模様ではなく、なにもできませんでした。
ここで、改めて今回の装置の各部の詳細をまとめておきます。

今回は、タンジェントスクリュー部分についてです。
赤道儀の駆動方式・・・・タンジェントスクリュー式
タンジェントスクリュー式を採用した理由

  1. アーム長を長くすれば、ウォームホイル+ウォームギアの組み合わせより安価に精度を確保できる可能性があるはずです。
    アーム長228.5mmは、直径457mmのウォームホイルに相当し、ネジ部の誤差の影響が少なくなり、精度を確保しやすいと判断しました。
  2. タンジェントスクュー式の欠点は、制御マイコン等で補うことができと考えました。
    タンジェントスクュー式の欠点である、タンジェントエラー、巻き戻しが必要、ネジの回転を円運動に変換する機構の精度については、以下の解決策を用いています。
  • タンジェントエラー
    タンジェントエラーとは、いろんなところで書かれていますので、今更ですが、タンジェントスクリュー式で定速回転をした場合、下図のとおり日周運動を追尾するに要する角度に対して、時間の経過とともに(中心から外れるに従い)、回転角度が不足して誤差が生じるものです。
    この誤差は、タンジェント関数ですので、時間の経過とともに急速に大きくなっていきます(下図)

Photo

Photo_5

この誤差を補正するには、経過時間に従って回転数を適切に増加させれば良いわけですが、回転数の増加もタンジェント関数的になりますので、正確に行うためにはタンジェント関数の処理が必要になります。

私の場合、PICマイコンでタンジェント関数を取り扱うことの難しさ、ステッピングモーターを駆動するためのパルス周期を連続的に変化させる難しさから1分毎に段階的に回転数を変化させて近似させる方式としています。
また、変化させる回転数はあらかじめ計算で求めて、PICプログラム内にセットしておく方式としています。

具体的には、delay関数を用いてwait時間を調整することとし、経過時間の引数で選択しています。
プログラム的には、タイマー割込を使うとスマートなんですが、タイマー割込での周波数制御は、周波数を微妙に変化させる目的には意外と使いづらく、実際には

     switch (a){
        case 1:
             __delay(1234);
             RB0 =~ RB0;
             break;
               ・
               ・
               ・
     }
※__delay()数は、実際に数値を入れて、必要な回転数になる値を試行錯誤で見つける

というベタな方法(プログラム力のなさがわかる)をとりました。これでも私の制御システムの場合、PIC16F88はこのルーチンのみを実行して、モータードライバーにクロックパルスを渡すだけの役目にしていますので、目的は達していますし、良しとしました。

これで、タンジェントエラーは、1秒以内に納まっているはずなんですが、前のギア比の大チョンボ同様大きな思い違いがあるかもしれません。
可動時間全体での試写による確認が必要です。

  • 巻き戻し
    今回の製作機は可動時間60分にしていますので、60分毎に巻き戻しが必要となりまし、これは避けられません。
    巻き戻しは、順回転が4r.p.m なのに対して、300r.p.m(私の回路とモータの組み合わせでは、これ以上にはならない)と高速回転を選択し、46秒で巻き戻しを行うことにしています。
    また、60分の動作時間はPICでカウントダウンし、停止・巻き戻しは自動化して煩わしさをいくらかでも緩和しています。
  • ネジの回転を円運動に変換する機構
    試作機での不都合点を検討し、下図のような機構にしました。
    赤字の部分が今回工夫した部分です。

Photo_7

ナットに取り付けたボルトがアームを引っかけてまわす構造ですが、ナットが台形ネジの回転でとも回りしないような構造が必要で、試作機ではボルトの頭にワッシャを入れ、ワッシャがアームの表面に当たることで回転が止まるようにしていましたが、この方式では、アームを押す力が生じ、アームを取り付けた回転面が上下する可能性がありました。

そこで、ナット全体をブロック状にし、ベース上を慴動する形式にしたものです。
また、ナット上に立てたボルトも試作機ではボルトをそのままで使用していましたが、これだとアームの切欠き部分にネジ山が引っ掛かり、アームが上下運動してしまっていました。
これもボルトにスペーサを被せ、平滑な棒状にしています。

この部分の構造は、これでいいのかどうか自信がありません。今後の試写で確認していきます。

なお、今回の製作では、台形ネジを使うこと、ネジの軸受けはピローブロックを使用することを前提に部品選定しましたので、歯車と併せて通販(オリジナルマインド)で調達することとし

・台形ネジ M-8 1.5mm/ピッチ
・台形ネジナット M-8

を選定し、ピローブロック(この使用は工作のしやすさが第一)はφ10mmからしかなかったので、スペーサ(8mm-10mm)を使用しています。
このスペーサは、径がやや大きく、ピローブロックに入らず苦労しました(結果として、ホームセンター等で手に入るφ8mmのアルミパイプを切ってつかった方がよかったとおもいます)。

改めて考えてみると、台形ネジをφ10mm ピッチ2.0mmにすれば、ナットもブロック状のものがありましたし、ピローブロックもすんなり組み立てれたろうと反省しています。

以上がタンジェントスクリュー部分の詳細です。

2012年6月23日 (土)

天体写真撮影用赤道儀の製作(10)

手がけていた自作赤道儀がやっと撮影できる状態になりました。

その全景です。

Newtype1

前回の製作での不都合点を修正し、動かせる状態までもっていきました。ただ、大チョンボで前回書いたギア構成90/20/60/15でギア比1/24、なにを勘違いしたのかこれで1/24にならないのは明らかです。

動かしてみたら、なにか動きが早い。そうです・・・ギア比は1/18が正解です。

PICのプログラム変更は、自宅ではできませんので、撮影できません。しかし、幸いギア比1/6のプログラムを入れたチップがありましたので、早速ギア構成を中間を省いて90/15に変更、くみあげました。

ドライブ部分の写真です。ギア比を下げたので、モータもテスト用に持っていたトルクの大きいものに取り替えました。

Newtyp3

取り急ぎのてめモータカバーもつけていませんが、撮影が可能な状態になりました。

天候がよくなく、雲の間からの撮影しかできませんでしたが、動作チェックはできました。

下の写真は、その拡大です。

Test1


200mmで3分間露出でほぼ6ピクセルほどのびています。

前後の写真から、回転が早い側にずれていることが判明しましたので、結果として10秒角/分ほど回転が早いと言う結論を得ました。

ただ、今回は、精度のいい台形ネジを使用、フレームをアルミにしたことで、回転のずれ以外のブレ等はほとんどなさそうです。

回転数を調整し、かつプラスマイナス10秒角/分を4段階で調整可能な機能をプログラムに組みこみ、本格的テストです。

今夏の撮影のための遠征の予約もしました。天候に恵まれることをいまから願っています。

2012年5月21日 (月)

天体写真撮影用赤道儀の製作(9)

先週帰省した際に2号機の製作を集中してやりました。

でも仮組みまでで、未調整のまま、まだ実際に撮影できる状況ではありませんが、その概要を紹介しておきます。

Photo

今回は、精度と強度を両立させるため、総アルミ製としました。

構造・寸法などは、1号機を踏襲しています。

主要諸元は、

・駆動モータ・・・・・・・・・・・・SST391040 ユニポーラ型ステッピングモータ 12V駆動

Sst391040

・ギア・・・・・・・・・・・・・・・・・ モジュール0.75 15/60/20/90の全体減速比 1/24

Photo_4


・回転軸・・・・・・・・・・・・・・・160mm×160mmターンテーブル

Photo_3

・タンジェントスクリュー・・・ 台形ネジ φ8mm 1.5mmピッチ

・アーム長・・・・・・・・・・・・・ 228.5mm

・カメラ取付雲台・・・・・・・・バル自由雲台

・極軸調整用ファインダ・・・φ20mm

・コントローラ・・・・・・・・・・・ ドライバー(STK672-050)+PIC 16F886/16F88による自作プログラム

Photo_5

・総重量・・・・・・・・・・・・・・・・未測定(5kgくらいかな?)

・三脚・・・・・・・・・・・・・・・・・・スリック プロD700 III (最大荷重10kg)

今後、ギアのかみ合わせ調整を行い、夏の撮影に備える予定です。

2012年3月20日 (火)

天体写真撮影用赤道儀の製作(8)

先週の週末に自宅に戻り、赤道儀の精度確認をやりたかったですが、福岡は天気が悪くわずかな晴れ間を利用して、不十分な測定しか出来ませんでした。

このところ福岡は週末の天気が悪いし、5月の連休頃までは黄砂がひどいので、先が思いやられます。

さて回転精度の測定として、極軸を90振って、正規のモータ回転数で天の赤道付近の星を撮影してみた写真です(200mmでの撮影)。

Priod

地球の自転による星の動きとそれに直交する追尾速度が合成された線として写っているはずで、これが直線であれば、少なくとも追尾速度は一定だと言えるはずです。

ごらんのように、約±1ドット程度ふらついています(全体が3分間の露出ですので周期は1分)。
まあまあの精度(±10秒以下)がでていると思いますが、周期が1分間というのがチョット。

タンジェントスクリュー式で、スクリューネジが毎分1回転しますが、ネジの精度の問題であれば1分間隔でのふらつきではないはずです。

1分間隔でのふらつきで考えられるのは、タンジェントスクリューに使用している寸切りボルトがゆがんでおり、1回転中にわずかに回転が渋くなる角度があることではないかと疑っています。

ホームセンターで入手できるM6のボルトは良く見ると若干たわみがみられるものがほとんどで、M8、M10ではほとんどないないように見えます。

もう一つは、高ナットにタップを立てているのですが、この加工の際に、ナットのネジ山を痛めており、回転毎にコツコツとした抵抗がわずかにあることです。
Photo_2

この写真は、地上の明かりを撮影したものです。

スムース、かつ回転平面が一定であれば、直線に写るはずですが、実際は、1分周期で山が現れています。

多分、コツコツか、スクリューのたわみが原因だと思いますが、これらを解決する直接的手段は思いつきません、今後の課題です。

また、追尾精度を確認する方法として、動画による方法を試してみました。
空の状態が悪く、試験になりませんでしたが(北極星が見えず、極軸をセットできない)1等星であれば撮影できることは確認できました。

これからは、夏になるまで福岡ではいい空の状態をほとんど期待出来ませんので、能率は落ちるとは思いますが、夏のシーズンに向けて改善に取り組んでいき、その結果を報告します。