07 GPD赤道儀の改造 Feed

2015年11月28日 (土)

クローズアップレンズを使ったBKP150用コマコレクタの作成(続編)

前回、クローズアップレンズNo.4を使って作成したコマコレクタでやめておけばいいものを、より簡単な接続方法に気づいてしまったので、試してみたく、クローズアップレンズNo.3を使って試してみました。

20151122_2597 

20151122_2601

接続方法は、クローズアップレンズNo.3(49mmオスネジ)-(49mmメスネジ)48-49mmステップアップリング(48mmオスネジ)-(48mmメスネジ)48mmカメラアダプタ(ニコン用)で接続するだけです。

ドローチューブへの挿入ですが、ちょうど文字入れで盛り上がっている分だけきつく、最初は入りにくかったのですが、二三度出し入れしていると文字が削れてぴったしサイズとなりました。

肝心の星像の状況ですが、前回分を含めて、比較してみました。

Photoコマコレクタ無し

No3 クローズアップレンズNo.3

No4 クローズアップレンズNo.4

感じとしては、コマ収差の大きさは、コマコレクタなし>No.3>No.4の感じです。
バックフォーカスを変えれば違う結果がでるのかもしれませんが、この件については、これで打ち止めにし、いずれは純正のコマコレクタを購入することになると思います。

今回はNo.3がだめでも、そのケースを利用してNo.4(以前にレンズを取るためケースを壊している)用のケースにするつもりもあったのですが、この止めリングが外しにくく、カニ目を使っても、びくともしません(前回も同様で、結局ヤスリですりきったのですが)。

2015年11月 8日 (日)

GPD赤道儀の再調整(続き)

GPD赤道儀の赤経側を再度調整してみました。

赤経側ウォームギアボックスを外して点検してみると、やはり回転が渋い部分があり、下写真の中空締付ボルトの締付をウォームギアに遊びがない程度に若干ゆるめて再設定して回転の渋さがなくなるよう調整しました。

20150430_0741 ウォームギアボックス(GPD赤道儀ではなくSP赤道儀のものですが、基本構造は一緒です)

20150430_0742_01 部品構成
中空締付ボルトでウォームギアの締付量を調整し、固定ナットでその位置を固定する構造です。

結果は、

Gpd3 前回のPHD追尾グラフ

Gpd3_2 再々調整後のPHD追尾グラフ

わずかですが、追尾精度に向上がみられ、これなら±1秒程度と言えるところのグラフになっています。

グリスにリチウムグリスでも固いのを使用していますので、モリブデングリスより固く、動きも重いので、モリブデングリスに変えれば、さらにスムースになるのかもしれません。

でも、このGPD赤道儀はベアリングを使用せず、グリスを介した擦動で動いていますので、流動性の高いグリスを使用した場合に、荷重のかかる位置でのグリス切れでの磨滅の方が心配ですので、当面はこのままで運用したいと思います。

回転の重さでモータ側が損傷してもモータの交換は1,900円で済みますから、赤道儀側を痛めるよりはと考えています。

20151012_2327 赤経側モータ部分(アクリル製カバーを付けてかっこよくなったと思っています)。
赤経側モータは、コントローラの電源ON時は常に恒星追尾でうごいていますので、手動で動かすことはできません。
電源をOFFにすれば、モータは減速ギアなしですので、若干重いですが手動で動かすことはできます。

20151012_2328 赤緯側モータ部分
赤緯側モータは、赤道儀駆動中もPHDGuodingの修正信号が送信されたとき以外は、モータはハイインピーダンス状態(電源OFFと同じ)ですので、手動で動かすことが出来ます(減速ギアのないモータのおかげです)。

使用しているバイポーラ型ステッピングモータST-42BYH1004(静止トルク4.4kgf・cm(=0.43N・m)は、減速ギアを使わなくても、よほどバランスを外さない限り、正常に運転できますので、今の状態でいけると思います(厳冬期は体験していませんが)。
これ以上の精度向上については(特に細かい波)、使っているドライバーのマイクロステップが正常に動作しているのかの検証が必要になってきますが、この検証手段が思いつきませんので、この程度で、良しとします。

GPD赤道儀のモータドライブ化は、自作のコントローラの導入補助機能を含め、ほぼ満足できる状態に仕上がったと思っています。

2015年10月17日 (土)

GPD赤道儀の再調整

BKP150を載せるに当たり、前回の遠征時に気になった、赤経側の周期的暴れについて、再調整してみました。

改めて前回のグラフを載せておきます(グラフの縦軸の単位は秒角です)。

Gpd_2赤経側のトメリングをややゆるめて、赤経側の回転をわずかに軽くした後、モータを外し、ウォームギアを手で回してみたところ、これで良く±1秒以内になっていたなと感じるくらいに回転が重い(渋い)箇所がありました。
そこで、ウォームギアの調整を繰り返し、手の感触の範囲でですが、スムースに回るよう、固定ネジ、押し引きのネジを繰り返し調整した結果が、下のグラフです。

Gpd2 周期的波はありますが、調整前のトゲトゲした波からなめらかなカーブになり、この周期的波を含んでも±1秒以内に納まっています。

この程度ならGPD赤道儀としては満足すべき範囲内でしょうか。
とりあえず、これで良しとしておきます。

<追記>

ガイド精度について、勘違いがありました。
表記したグラフが5データの移動平均化したものだということをすっかり忘れてしまい、ガイド精度を±1秒などと評価してしまっていました。

改めて、平均化しないガイドグラフを載せておきます。

Gpd3 これで見ると、短時間(2~3分)では±1秒程度に納まりますが、1周期(10分間)では、±2秒といったところです。

2015年9月28日 (月)

大手山2000年公園への遠征の総括

今回の大手山2000年公園へ遠征についての総括をしておきます。

撮影場所としての大手山2000年公園は、

  • アクセスは、杷木ICから10分で、道は細いですが全部舗装してあり、案内板もしっかりしていて分かりやすい
  • 視界は北側にピークがあり若干樹木にさえぎられるものの、ほぼ全周良好
  • 駐車場は舗装されており、機材の設営等には好都合
  • 駐車場には、水銀灯が1基あり、点灯されればと心配しましたが、夜間の点灯はなく障害なし
  • トイレがチョット遠いのは玉に疵
  • 清和高原天文台と比較すれば、明るいのは確かですが、南西~北西側(久留米~福岡方面)を除くと光害は少なく、特に東半球は良好

です。

117 【撮影データ】
2015/09/22
Nikon D610 + Ai Nikkor 24mm f2.8
SP赤道儀(改) ノータッチガイド
f4.0 ISO3200 30sec 1枚 Capture NX2

<<ガイド環境>>

GPD赤道儀 + D60/F4ガイドスコープ + QHY5L-Ⅱ + PHD Guidingについては、特にQHY5L-Ⅱが高感度で、明るいD60/F4ガイドスコープとの組み合わせで、ガイドスコープは固定としていますがガイド星に困ることはなく、PHD Guidingソフトの安定性もあって、非常に快適なガイド環境だと思います。

<<GPD赤道儀>>

GPD赤道儀については、遠征地では赤緯側に若干アバレがありましたが帰宅後の調整(前述)で、ほぼ解消できたものと思っています。
但しガイド結果のグラフを良く見ると、赤経側に明瞭な規則的波があります。

※下のグラフは、いつものように縦軸は1ピクセル3.2秒で換算した秒角単位で、周期性をみるため、ログの5データを移動平均したもの。

Gpd

これは、ウォームホイール/ギアのピリオデックエラーをPHD Guidingが打ち消しきれていない結果で、PHD Guidingのパラメータを詰めれば解消できるのかもしれませんが、600秒周期であることから、ウォームギア側に偏芯か何かの原因があるものと考えられますので、一度分解・調整をし直して見るつもりです。

<<コントローラ>>

自作コントローラに付けている導入補助機能を使用してみました。
この導入補助機能は、基点になる天体(通常は1等星などカメラのファインダでも確認できる天体)からの赤経、赤緯の差を±○○.○度と指定して動かすものです。
今回は、ディネブを基点とし、網状星雲、M33を導入してみましたが、いずれも300mmレンズのほぼ中央に導入することができました。
また、1000mmの反射望遠鏡の直焦点でもアルタイルを基点にM27を導入したところ、ど真ん中に目標を導入することができました。

300mmでほぼ中央、反射望遠鏡の直焦点でど真ん中の差は、赤道儀への取付方の差が要因になっている思っています。
反射望遠鏡の軸は、ほぼ正確に赤緯軸に直角(表現がおかしい?)に取り付けられていますが、カメラレンズは、赤緯軸に雲台で取り付けているため、必ずしも直角ではないためだと思います。
カメラレンズの取付については、赤緯軸に対してできる限り直角になるよう十分に注意して設定すれば、実用上はほとんど問題ないものと思っています。
カメラの取付をスリーウエイ雲台に換えましたので、赤緯軸に対する角度を固定しても構図の調整は軸周りの回転を使えますので、不自由はないと思います。

事前に赤経、赤緯差を計算しておくこと、望遠鏡が東側か西側かで赤緯の符号を反転させる必要があること、移動時の架台との接触の有無は事前に自分で確認しておくことなど、煩わしさも有りますが、ほぼ満足できるものと思っています。
これは、オリジナルのモータドライブと比べ、モータがギア付きモータでないこと、ウォームギアへの接続に平ギアを介さず、直接駆動しているなど、バックラッシュの要因が少なくなっていることが寄与しているものと考えています。

但し、導入後に微調整が必要な場合については、赤緯側は、手動でつまみを動かせるものの、赤経側はコントローラでの操作となり、微動の使い勝手がよくありません。
改善の余地ありです。
現在は、手動時には高速と低速で、ボタンを押している間動くようにしていますが、目標がファインダ上で見えない場合、調整→試写の繰り返しになるため、これではなかなか調整がうまくいきません。
ボタンを押す毎に一定角度移動させ、うまくいかない場合、元の位置に戻るような機能がほしいところです。
L6470ドライバーには、現在位置をホームポジションにし、移動後には、ホームポジションに戻せる機能がありますから、これを使えば実現できるものと考えています。

<<SP赤道儀(改)>>

赤経軸のみとした1軸制御のノータッチガイド改造機です。
試写の結果、D610 + 180mm 3分では星像が伸びていたので、1.5分(ISO2500)での撮影としました。
この露出では点像で星像の伸びは見られませんでした。
これは、前に書いたとおり、極軸のセット時に北極星を間違えるという痛恨のミスをしてしまい、その後の設定を雑にしてしまい、極軸の設定が甘かったこともあるかもしれません。
本当は、感度をISO1000程度に抑えておきたいので、3~4分程度の露出ができれば完璧なんですが、今後さらに詰めていきます。

<<電源について>>

今回の遠征では、22時~04時まで稼働時間6時間で、GPD、SP赤道儀の2台、結露防止ヒータ3枚、QHY5L-Ⅱ、PHD Guiding用PCを稼働させました(カメラは内蔵電池)。
結果としては、現状の自動車用バッテリーで一晩もちましたが、PCの内蔵電池(約3時間しか持たない)の残量が減った時点でつなぐと、5A程度を消費してしまいますので、ちょっと心配が残ります。
PCの充電がほぼ100%で、自動車用バッテリーからの接続で動かしておき(充電しない状態)、撮影の残り時間が3時間程度になったところで、内部バッテリー駆動に切り換えるやり方のほうがよいのかもしれません(これなら1.5A程度以内に納まると思う)。

でも精神衛生上はパソコン用に別のバッテリー電源を用意したいところです。

2015年9月25日 (金)

GPD赤道儀とPHD Guidingの精度

今回の遠征では、ガイド精度がどのくらいなのかを見てみるのも一つの目的でした。

その結果は、下のグラフのような結果でした。
このグラフはLogから1ピクセル×3.2秒角に変換し、縦軸を秒角単位で表したものです。

Phd 遠征では、±2秒程度の誤差で赤緯側が若干あばれ加減でした。
これは、前にも書いたように極軸の設定が甘かったのもあったと思われますが、帰宅後、赤緯軸の動きがやや重いのではないかと思い、赤緯軸の止リングを若干ゆるめ、ウォームギアの締め付けもややゆるめてみました。
また、各軸周りのバランスもより慎重に取ってみて、動かした結果が、9月22日の分です。
極軸設定がうまくいったことも影響しているのかもしれませんが、明らかに良くなり、±1秒程度に納まっています。
当然といえば当然のことですが、やっぱり調整は入念にやることの必要性を思い知った次第です。

これならば、より長焦点でもいけると思い、10cm l=1000mmの直焦点で試写してみました。

119_2 【撮影データ】
Nikon D610 + D=100mm l=1,000mm 直焦点
D=60mm/f4 + QHY5L-Ⅱ + PHD Guiding
ISO1000 300sec 1枚もの Capture NX2 トリミング有り

望遠鏡の性能が悪いので、画像は悪いですが、ガイド精度は上出来です。

これで、後は望遠鏡を調達するのみですが・・・・・・・・

2015年8月18日 (火)

GPD赤道儀+PHD Guiding

SP赤道儀の中古を手に入れて、その扱いやすさと動作精度にひかれ、その強化版であるSP-DXが欲しくなってしまいました。
というのも、SP赤道儀+PHD Guidingの精度の良さから、将来は望遠鏡の直焦点での撮影もそれほど難しくなさそうで、やってみたいと思うようになり、搭載重量的に余裕があったほうがよいと考えたからです。
でも、いろいろ調べてみると、SP-DX赤道儀は、専用の三脚架台が必要で、後継のGPD赤道儀は、SP赤道儀と共通の三脚架台が使用できるとのことで、結局GPD赤道儀をネットオークションで3.5万円(送料込み)で手に入れました。

手に入れたGPD赤道儀をお約束の分解・調整してみたのですが前のSP赤道儀と違い、前ユーザの方は結構ハードに使用されていたらしく、内部グリスは、交換されたみたいで、モリブデングリスを使用してあり、固化等はない状態でした。
また、各部の締めつけはきつく、特に極軸望遠鏡は、手では回せないほどきつく締められていた上に、指標環の止めねじ(イモねじ)にいたっては、締めつけすぎて、リングが変形してしまっていました(イモねじのリング側ネジミゾもつぶれてしまっている)。
この部分をこれほど強く締めつける必要はないはずで、どうも、指標環と月日環の締めつけ手順について誤解されて使用された感じです。

今回の分解・調整では、赤経体の止めリングは3点の固定ネジがありましたので(メーカ仕様)、赤緯体の止めリングの固定ネジを1点→3点にしたのみで、グリスは、比較を兼ねて、今回はリチウムグリスにしてみました。

駆動モータの搭載は、ほぼSP赤道儀と同様で、ウォームギア軸にダイレクト(異径カップリングを使い)に接続しています。

_01赤経側モータは、オリジナルのモータ取付部にM4のタップを切り取付ています。

_01_2赤緯側モータは本来の取付場所にキー状のアルミ板をはめ込み、ボルト1点留めでは不安でしたので、両側からM3のイモネジで挟みつけています。

モータのコントローラは、SP赤道儀用に作成した2軸制御コントローラをそのまま使っています。

PHD Guidingによる精度グラフは(縦軸の単位は秒角)、

Gpdのように、最大で±2秒程度、大半は±1秒程度に納まっており、やや赤緯方向の動きが鈍い感じですが、おおむね満足できる精度ではないかと思っています。

実写については、天候が目まぐるしく変わったため、300mmでの撮影ができていませんので未確認ですが、180mmでの画像(中央部の拡大)は当然のことながら点像(ややピントが甘い)になりました。

20150814_1697

今後は300~1000mmでのテストを行いたいと思っています。